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Case study 事例紹介

“終活”のきっかけを全世代へ!
大事な人の好物がクレイで蘇る「おもいで食堂」、
ローンチ前から反響多数

「田村淳のTaMaRiBa」(テレビ東京)

#新プロダクト共創

この事例の担当者

※所属・役職は取材時点の情報

  • 古東風太郎の写真

    古東風太郎

    テレビ東京
    IP事業局 イベント事業部

    「テレ東と」プロジェクト幹事。過去に「家、ついて行ってイイですか?」の演出などを担当。現在はIP事業局のビジネスコンテンツ「田村淳のTaMaRiBa」で新規事業創出のプロジェクトマネージャーや、地域のビジネスピッチコンテストの演出プロデュースを務める。テレビ局の知見やアセットを活用した新規事業の創出を目指す。

パートナー企業・自治体ご担当者さま

  • 伊賀都温の写真

    伊賀都温

    株式会社itakoto 代表取締役社長

    大学在学中から複数ベンチャー企業の立ち上げやWebマーケティング業務に従事。その後、“終活”関連の映像販売やアプリ事業を展開する株式会社itakotoに参画し、得意とするSNS運用にてX(旧Twitter)アカウント「140文字の心のこり」や、終活イベント「イタコト展」を企画。2022年5月より同社代表取締役に就任。

目次

  • 粘土素材で作品を創作する“クレイアーティスト” KOYUKi氏の作品から、古東が終活ビジネスのヒントを得た。
  • テレビ東京のビジネス共創番組「田村淳のTaMaRiBa」内で、古東がKOYUKi氏の活動を紹介。
  • 番組の出演者である田村淳氏を通じ、テレビ東京とitakotoがつながり、事業が開始した。

  • 故人の生前の好物を模したお供え物を、“クレイアート”で制作して販売する共同事業、「おもいで食堂」を実施。
  • itakotoの主催イベント「イタコト展」で、テレビ東京がディレクションしたチラシとプロモーションスペースによって、来場者へサービスを周知。
  • 「イタコト展」の様子をテレビ東京が取材。地上波番組とYouTube配信を通して、幅広い世代へ発信した。

  • 「おもいで食堂」のサービスの説明をした方から、非常に熱量の高い感想をもらえた。
  • 番組での紹介によって幅広い世代にリーチでき、若年層にも“終活”への意識を変えるきっかけを作れた。
  • サービスローンチ前から数件の制作を受注。番組での企画発表後、視聴者から更に問い合わせが増えた。

経緯

田村淳の一言から動き始めた、終活ビジネスとクレイアートの融合

YouTube動画

古東:

私は普段「田村淳のTaMaRiBa」(以下、TaMaRiBa)で、新規事業のプロジェクトマネージメント、ビジネスピッチコンテストの演出プロデュース、地方創生プロジェクトのロケリポート業務を担当しています。

「TaMaRiBa」は“地域と日本を変えていく”というコンセプトのもと、タレントの田村淳さんを起点に、各業界からさまざまな方をお呼びして社会課題を解決するための議論をしているようなビジネス共創コンテンツです。これまでも地方創生の施策や企業間の協業など、番組発のイノベーションをいくつも形にしてきました。

今回の「おもいで食堂」のきっかけは、粘土素材で作品を創作されているクレイアーティスト KOYUKiさんの一言でした。KOYUKiさんとは「テレ東と」に関係する事業創出の相談を機に知り合ったのですが、「友人にプレゼントした食品のクレイアートが、元々そういった意図で制作したわけではなかったものの、お供え物にも使ってもらっていた」というエピソードを伺ったんです。

それで、“故人の好物をクレイアートで表現して提供するサービス”があったら需要があるのではないかという着想を得て、その後「TaMaRiBa」の収録で“気になるスタートアップ起業家”について話す流れがあった時に、その企画のアイデアを思い出して淳さんに話してみたんです。

すると、ちょうど終活関係のビジネスをやっているからと、ご自身で取締役会長をされてもいるitakotoさんを紹介してくださり、今回の企画へつながりました。

伊賀:

「TaMaRiBa」の存在は以前から私も知っていました。でも、そのような切り口で声をかけていただけるとは思っていなくて。驚きつつも嬉しかったですし、「何か一緒にできそうだな」という直感もありました。

itakotoが展開する事業の根底には、「終活をカジュアルに」することで人々の「”心のこり”をなくす」という思想があるんですが、だからこそ「おもいで食堂」の企画コンセプトに共感を覚えました。大変なことはありましたが、プロジェクト自体は円滑に進んでいった感じはありますね。

取り組み

タブーに切り込むテレ東の企画力が、終活をカジュアルに魅せる

古東:

itakotoさんとの取り組みは「故人が好きだった料理を、クレイアートのお供え物として提供する」というサービスが主になります。故人が生前使われていた食器の見た目や盛りつけなども含めてそっくり再現し、オリジナルなお供え物として提供する。クレイは腐らない素材なので、取り換えコストが不要で衛生面も安心です。

フォームから申し込みを受け付ける形をとられているのですが、使いやすい方がいいと思い、お料理の画像と文字情報だけで依頼が完結するような構成を私からもさせてもらって、シンプルな仕上がりにできました。

伊賀:

終活業界は、発信の仕方やメディアとの関わり方が難しい分野で。本来「死」と向き合うことは大切なはずなのに、今の日本ではタブー視されていますよね。不謹慎という目線が必ずついて回りますし、守らなくてはならない一線もあります。バランスが難しいんです。

今回そういったテーマを「おもいで食堂」という形で表現できたのは、テレ東さんとコラボレーションしたからこそだと感じています。「イタコト展」を取材していただいた番組も拝見しましたが、重くなりやすいテーマを自然な編集で発信してもらえていました。

お供え物という文化が少しずつ我々の生活から遠ざかっていく中で、「おもいで食堂」はそうした消えゆく文化をまた掘り起こすような仕事だと私は考えています。伝えることの難しさと、それに取り組む楽しさの両方を感じながら、これからもプロジェクトを進めていきたいです。

反響・効果

「亡くなった主人のために作りたい…」熱い想いが乗ったサービスは、世代を越えて伝わっていく

古東:

ローンチから間もないので、データを示しながら成果を語れないのが残念なのですが、「おもいで食堂」は正式なローンチ前から依頼をいただけていて。多くの反響がある状況です。

印象的だったのが、itakotoさんが主催されたイベント「イタコト展」での話で。企画をご紹介するチラシを作って、会場へいらした方にお渡しして、「おもいで食堂」の構想を紹介させてもらったんですね。チラシの構成も私が考えて。

※実際のチラシ

当時サービス自体は開始していなかったわけですが、中には「母が亡くなる前に何を作ってほしいか相談しておかないと」「亡くなった夫の好きだった鰻重も再現できますか?」と、生前のお写真を見せながら涙ながらに語ってくださった方もいました。

元々は開始予定のサービスの紹介だったはずなのですが、チラシを渡しただけでお客さんとの間に深いコミュニケーションが生まれて。それでこのプロジェクトの特別さというか、他のビジネスとの違いを感じましたね。

伊賀:

チラシを受け取っていただいた方々の「熱量」がすごかったんです。

テレ東さんでの番組放送の反響もありました。意外だったのは、まだ20代の友人たちが声をかけてくれて。感想をもらえたんですね。「終活は高齢者のものだと思っていたけど、これなら自分たちでも始められる」「自分の親に教えてあげたい」と言ってくれました。

終活というテーマで若い世代まで届くものを作れたのは、テレ東さんと一緒に企画を進めてきからこそではないかと思います。

また、私の家族の中でも会話が増えたと思います。先日、離れて暮らしている両親とこういった事業について話していた時に、「そういえば自分はこれが昔好きだったな」と、私も知らなかった話がポロッと出てきたりして。親としては、それまではまだ終活は早いと思っていたようなのですが、少し意識を変えられたようだったんですね。

大きな話になりますが、我々は「おもいで食堂」の企画を通して終活のあり方を変えていきたいんです。50歳になったら遺書動画を作る、60歳になったらお供え物を用意するというのが、七五三のようなレベルまで一般化したらいいなと。

テレ東さんのような発信力のあるメディアと、一緒にビジネスに挑む意義もそこにあると思います。若い世代にも終活について考えるきっかけを作りたいですし、ぜひそれを自分ゴトとして考えてもらいたいです。

たとえばですが、「学生による終活プレゼン大会」のようなことが実施できれば、柔軟な発想がたくさん生まれるかもしれませんよね。若い方も巻き込んで、終活について考えるような企画をテレ東さんと今後やってみたいです。

テレ東と だからできること

挑戦を面白がるテレ東の文化が、終活ビジネスに新しい風を吹き込む

古東:

先ほど伊賀さんから「死」について語ること・発信することの難しさの話がありましたが、まさにテレ東はそういった“タブー”に切り込める会社だと思っていて。終活というテーマを今回のように形にできたのも、結局はそこが大きかったと思います。

たとえば、池の水は抜いたらダメですよね。他人の家について行ったらダメですよね。人の家で充電させてもらったらダメですよね。そのような、一般的にはタブーだとされていることを“企画”に変えられてしまうのが、よく皆さんにも言っていただける「テレ東らしさ」だったりするのではないかと。

私は今でこそビジネスのプロデュース業務が中心ですが、そこには番組制作に10年以上明け暮れた“テレビ屋”としての発想が土台にあります。テレ東という放送局で培われた“企画にしてしまえ精神”が「おもいで食堂」にも確実に活きていると感じます。

また「テレ東らしさ」で言えば、“限られた予算の中でも、面白いと思ったらまずやってみる精神”がありますが、今回もそれで本当に企画が成立しましたからね。これはビジネス的な打算だけでは実現しなかったのではないかと。

私はこの「テレ東と」で、企業や自治体の皆さんからいただく問い合わせに対応する立場でもあるのですが、日々打ち合わせを繰り返してきた中で、ひとつ気がついたことがあります。

それは「遠い分野のもの同士の掛け算から、面白い企画が生まれる傾向にある」ということです。今回のクレイと終活のように、「これ、どうつながるの?」というくらい離れた領域をつないでみると、見たことのないものが生まれたりします。

今年9月に「おもいで食堂」は正式ローンチになりますが、今回の企画は、KOYUKiさんのアイデアや協力がなければ実現しませんでした。私たちを信頼してアイデアをお貸しいただいたことに、改めてこの場を借りて感謝を伝えたいです。

そしてこれからも「テレ東と」を通して、たくさんの方と出会っていきたいですね。企業さんや自治体さんがお持ちのアセットと「テレ東らしさ」がミックスされると、どんなコラボビジネスが生まれるのか。今からワクワクしています。

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